アイアクセッシングキューとは何か

相手の目の動きが教えてくれること

 

「目は口ほどにものを言う」という諺がありますが、
目の動きはいろいろなことをあなたに教えてくれます。

コミュニケーションの領域でも、
プロのコミュニケーターほど相手の目の動きを
観察することを大切にしています。

なぜなら、目の動きは相手が脳内で、どんなことを考えているかを
教えてくれると考えられているからです。

『相手の目の動きを観察しながら、
適切にコミュニケーションを進めることが出来れば良いなぁ』
と、あなたも思うかもしれません。

そこで、今回は、コミュニケーションの領域で解明されている
『目の動きがあなたに教えてくれる情報』をご紹介したいと思います。

目の動きはアクセスしている感覚を教えてくれる

実は、人は考えたりイメージしたりするときに、
脳内でアクセスする感覚に応じて「上下左右」へと視線が変わります

この視線の変わり方は全世界で共通しており、
それは80〜85%の正確さで共通していると言われています。

コミュニケーションの領域では、
この『の動きが、アクセスする感覚を教えてくれる合図』になると言う意味から
アイアクセッシングキュー』と言います(呼び方は別に覚えなくても良いですが・・・)

では、実際に、アイアクセッシングキューを説明しましょう。
まず、目の動きを『上』、『横(耳側)』、『下』の3つに分けます。

『上』に目線が動けば、視覚に
『横』に目線が動けば、聴覚に
『下』に目線が動けば、身体感覚にアクセスしていることを示しています。

次に、目の動きを『右』、『左』の2つに分類します。


『右』に目線が動けば、想像を働かせていることを
『左』に目線が動けば、記憶にアクセスしていることを示します。

整理すると、
目の動きには、『上・横・下』×「右・左」の6パターンがあり
コミュニケーションを取りながら、この6パターンを観察していくのです。

(※ちなみに、左利きの人の場合、50%の確率で反転していると言われています)

先ほど、『右は想像』、『左は記憶』と言いましたが、
身体感覚に関しては、右側が記憶および想像へのアクセスを表します。

左側は『内部対話』を示します。
内部対話とは、思考している状態で
自分自身と会話している状態です。

ちょうど、「〇〇かなぁ?いや、△△かも・・・。でも、まてよ!もしかしたら・・・」
みたいな感じで、自分で会話しているのです。

アイアクセッシングキューをどう活用するか?

アイアクセッシングキューを理解してもらいましたが、
この知識をどう活用すればいいのでしょうか?

まずは、オーソドックスに考えて、
目線の観察から相手のアクセスしている感覚を知ることができます。
すると、相手の人が『聴覚情報を思い出しているんだなぁ』とか、
『自分の見た記憶を必死で辿っているんだなぁ』などが分かります。

アイアクセッシングキューの観察をするにあたって、
私は芸能人や政治家の記者会見を見るのは良い練習になると思います。

記者会見の現場では、ミスや失言が許されないので、
芸能人や政治家の方は、話す内容や言葉に細心の注意を払っています。

しかし、その分、視線の動きまではコントロールがおろそかになっています。

なので、記者会見中の視線の動きを見ていると、
その人の様々な感情や心の動きが読み取れて面白いです。

 

次の活用例としては、相手の内部対話の存在に気づくことができるようになります。
内部対話は自分自身との対話なので、できるだけ邪魔せずに
自分自身で納得した答えが出せるまで
相手の人を待ってあげることが大切です。

「あっ、今、内部対話してるんだな。ちょっと待ってみよう・・・。」
こんな気づきができるようになると、コーチングをする際にも
非常に役立ちます。

また、逆に内部対話の深みにはまりすぎて、「煮詰まっているな」と気づいたら、
あえて話しかけたり、質問内容を変えたりして
煮詰まった状態をブレイクしてあげることもできます。

私は、今までこういった
「相手が答えをだせるまで待ってあげる」
「あえて質問を変えて、煮詰まった思考を仕切り直しさせる」
などは、雰囲気を読んで行うことが多かったのですが、
アイアクセッシングキューの知識があれば、より根拠をもって自分の行動を選ぶことが出来るようになりました。

アイアクセッシングキューの活用法の最後は、
アイアクセッシングキューを逆利用することで、情報のアクセスを促す
というものがあります。

たとえば、なにか視覚情報を思い出したいなら『左上』に、
未来のプロジェクトをシミュレーションしたいなら、『右上』に
視線を動かしてみるのです。

視線をアイアクセッシングキューの動きに合わせる事で情報にアクセスしやすくなります。
私自身、意識してアイアクセッシングキューを利用して
情報にアクセスすることは少ないですが、
何か考え事をして、あれやこれやと悩んだあと(=内部対話した後)、ふと我に返った際に
「あっ!今、視線が左下に行ってた!」と発見することが多いです。

あなたも、ふとしたときの自分の視線を観察してみて
アイアクセッシングキューが自分に当てはまっているか確認してみるのも
面白いと思います。

今回は、アイアクセッシングキューを紹介しました。
始めは、活用するのが難しいですが、まずは観察することから始めてみてくださいね。
きっと、いろいろな気づきが得られて面白いと感じてもらえるはずです!

 
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