ライフスタイルとは何か

人生が困難なのではない。あなたが人生を困難にしているのだ。

 

突然ですが、こんな時、あなたなら何と答えますか?

 

 

あなたの眼の前に、6歳だったころの子供の『あなた』がやってきました。

 

子供のあなたは、大人になったあなたの目をじーっと見つめて、
『私の周りの大人たちは、本当のこと教えてくれなくて・・・。』、
『大人になった私なら、本当のことを教えてくれると思って、あなたに会いに来たの!』
と話し始めました。

 

突然の展開に、ちょっとびっくりはしましたが、あなたはその子供に聞き返しました。
『どんなことが聞きたいの?』

 

 

 

あなたが、子供の自分に問いかけると、子供のあなたは、
今まで以上に目を見開いて、まっすぐにあなたのことを見つめながら、
こんな質問をしました。

 

 

『ねぇ、この世界ってどんなところ?』、
『大人の人は、この世界は素晴らしいところだって言うけれど、本当にそうなの?』、
『大人になった私(あなた)は、この世界で生きていくことをどんな風に思っているの?』

 

 

 

あなたはこの『あなたの住む世界はどんなところなの?』と言う質問になんと答えますか??

 

楽しいところ?
苦しいところ?
やりがいのあるところ?
困難に満ちたところ?

 

 

ちなみに、私の答えは、
『この世界は良いところだよ。でも・・・そうじゃないところもあって・・・。』と、
ポジティブなところ半分、ネガティブなところ半分という感じでした。

 

あなたはどうでしょうか?
もしかしたら、
性格的にこの世界のことをよりネガティブな視点から捉えてしまいがちな人もいるかも知れません。
はたまた、
その逆で『この世界って最高!素晴らしい!』と思っている人もいるかもしれません

 

 

考えてみれば、私たちはみんなが同じ世界に住んでいるのにもかかわらず、
その世界をどのように表現するかは人それぞれです。

 

これは、面白い事実だと思いませんか?
なぜ、人によって世界の解釈がこんなにも違うのでしょうか?

 

 

今回は、『世界の解釈が人によって違うのは何故なのか?』に関して
アルフレッド・アドラーが提唱した『個人心理学』ではどう考えるのかをご紹介したいと思います。

 

『なぜ、世界の解釈は人によって違うのか』、
『その違いはどこから生まれてくるのか?』、
『世界の解釈は変えることはできるのか?』

 

ここでご紹介するフレームワークを学び、活用することが出来れば
あなたは自分の人生を今まで以上にコントロール出来るようになります!
ぜひ、アドラーの教えを体得してくださいね!

 

 

性格はない。ライフスタイルがある。

なぜ、人によって世界の解釈が違ってくるのか?

 

その問いに対して、アドラーは
『私たちは一人一人が自分だけの世界観を持って、世界を捉えている。』、
その世界観の違いこそが、世界に対する解釈の違いになるのだ
と考えました。

 

例えば、『恋愛』に関する『世界観』は本当に人それぞれですよね!?
そして、その『世界観』を通じて、人は『世界とはこういうところだ』と定義しています

 

 

 

この一人一人が持っている世界観のことをアドラーは、『ライフスタイル』と呼びました。

 

 

アドラーはこのライフスタイルを、色眼鏡に例えたりしました。

 

 つまり、
私たちはみんな、同じ世界(客観的な世界)を共有し生きていると考えてしまいがちですが
そうではなくて、みんなそれぞれの解釈の上に世界を見ており、
一人一人が主観的な世界に住んでいるということです

 

 

医療介護の現場でも、現場の管理職に昇進したときの反応は人によって異なります。

 

現場のリーダー・管理者になることで、
『責任重大!ストレスいっぱい!助けてー!!』と思う人がいる一方で
『私はみんなに信頼される人間なんだ。』、
『自分の裁量が増えたことは、最高に嬉しい出来事だ』と思う人もいたりします。

 

この場合だと、『リーダー・管理者になること』自体には善悪はなく、
その事実をどう解釈するかが人によって異なっているのです。

 

そして、その差はその人が持っている『ライフスタイル』からもたらされるというわけです。

 

 

 

ライフスタイルは選択するものである

 

『ライフスタイル』は、個人の世界の捉え方から始まり、
考え方・行動様式にまで影響を及ぼします。
そのため、日本の感覚で言えば『性格』という言葉に近い解釈であると考えることもできます。

 

 

例えば、
『世の中は恐ろしいところで、敵に満ち溢れている。悲しいことばかりが起こるんだ』
というライフスタイルを持っている人は、
そのライフスタイルに応じて、人の事を信じることが出来なくなり、
あらゆることに対してネガティブな反応をするでしょう。

 

そういった人のことを
『あの人って、ネガティブ(悲観的)な性格だよねー!』なんて言ったりしますもんね。

 

しかし、個人心理学を日本に紹介するにあたり、
個人心理学の研究者たちは、『性格』という言葉は使わずに、
アドラーが使った『ライフスタイル』という言葉を残しました。

 

 

なぜなら、日本語において『性格』という言葉には、
『持って生れてきたもの』であり、『変えることが出来ないもの』
という観念があると彼らは考えたからです。

 

実際に、アドラーの考えた『ライフスタイル』は日本語における『性格』とは明らかに違う点がありました。

 

 

それは、『ライフスタイル』は『自らの意思で選択するもの』という点です。
そして、『自らの意思で選択する』ので、ライフスタイルは自由に変える事が出来るのです。

 

 

例えば、先程の『あの人って、ネガティブ(悲観的)な性格だよねー!』
と言う言葉をアドラーのライフスタイル的に変換すると、
『あの人って、ネガティブ(悲観的)なライフスタイルを選んでるよねー!』となります。

 

 

アドラーは『ライフスタイル』を”色眼鏡”であると例えましたが、
『世の中は怖いところだ!』と思っている人は、
『世の中は怖いところだ!』という色眼鏡を選択しているにすぎません。
だからこそ、『世の中は怖いところだ』という事実ばかりを引き付けてしまうことになります。

 

 

でも本当は、そこには『世の中は素晴らしいところだ!』という色眼鏡だって存在するのです。

 

 

『もしかして、私の考えって私が選択しているライフスタイルに過ぎなくて、違う可能性があるのかも!?』
そう思えた時点で、あなたが『これは絶対的なものだ』と思っていた価値観がグラグラと揺さぶられ始めます。

 

その結果、あなたは自分の『ライフスタイル』を再選択する第一歩を踏み出すことが出来るようになるのです。

 

 

だから、
『私って〇〇っていう性格だから、△△なんだ・・・。』
『ほんと、私の性格、嫌になっちゃう!なんでこんなことになっちゃうの!?』
のように、自分の性格で悩んでいるならば、
それはあなたが自ら選択したライフスタイルではないかと考え直してみればいいのです。

 

 

とは言え・・・、ライフスタイル自体は、あなたが意識的・無意識的にしろ、
その『ライフスタイル』を選択することにメリットがあると感じたから選択したものです。

 

だから、そのライフスタイルを手放して、
新しいライフスタイルを身につけることは、なかなか大変だったりします。

 

 

『よーし!今まで、人のことを信じるのが怖かったけど、
ライフスタイルを再選択して、人の事ことを信じる生き方をするぞ!』
なんて意気込んでみても、
すぐに『ああ、やっぱり怖い!人を信じて裏切られるなんて、辛すぎる・・・』と、
もともとのライフスタイルがすぐに顔を出したりします。

 

 

 

私自身、『ライフスタイルを再選択する!』と思ったのに、
気付けば元のライフスタイルに戻っていた、
新しいライフスタイルを選択することに怖気づいてしまった・・・なんてことは、しょっちゅうです。

 

 

きっと、あなたにも同じことが起こるでしょう!

 

でも、そのたびに凹む必要はなくて、その都度、ライフスタイルを再選択すれば良いのです。

 

時間はかかるかもしれませんが、
新しいライフスタイルがあなたのモノになってくると、
きっと今までとは違った世界を経験することになります!
チャレンジする価値は大いにありますよ!!

 

 

 

 

あなたは、ライフスタイルという概念を知ってしまった!

 

アドラーが提唱した『ライフスタイル』という考え方について、
ここまで説明してきましたが、理解は大丈夫でしょうか?

 

私は初めてこの考えに触れた時、
『なるほどー!』、
『性格は変えられない感じがするけれど、自分はライフスタイルを選択していると考えば良いんだ!』
と深く納得しました。

 

それと同時に、
『今までとちょっと違った視点で、物事を捉えるようになるなぁ!』
なんてお気楽考えていました。

 

 

でも、私自身、後に分かったことなんですが・・・
『ライフスタイルについて理解する』ということは、そんなにお気楽なことではないのです。

 

 

なぜなら、それはあなたの人生から『言い訳』を消し去ることの”始まり”でもあるからです。

 

 

今までは、行動を起こさない理由を
『私はこういう性格だから・・・』、
『結局、世間はこんなもんだから・・・』
と言って、自分のことを誤魔化せていたかもしれませんが、
ライフスタイルの概念を知ってしまった今、それらの言い訳は客観的な事実ではなく、
あなたが選んだライフスタイルに過ぎないのだと理解したことになるのです。

 

だとするならば、あなたがやるべきことは、愚痴を言うことではなくて、
率先して、今のあなたに必要なライフスタイルを選択することになります。

 

 

私がこのことに気づいた時、
『ガーーン!・・・もう言い訳して逃げれねぇじゃん』と思いました。

 

 

アドラーが提唱したライフスタイルという考えの中には、
それは、あなたや私が言い訳をすることなく勇気を持って人生に立ち向かうことをも含まれていたのです!

 

 

 

あなたも私同様に、アドラーの『ライフスタイル』という概念を知ってしまいました!
もう、『現実』を目の前にして愚痴を言って、言い逃れをすることは出来ません。

 

あなたの目の前にある『現実』が気に入らないなら、
『あなた』がライフスタイルを再選択しなればならないからです。

 

あとは、あなたが『現実を変える』勇気を持つ事が出来るかどうか。
人生があなたに要求するのは、その勇気だけなのです。

 

 

今回は、『世界の解釈が人によって違うのは何故なのか?』に関して、
アドラーの『ライフスタイル』という考えをご紹介しました。
ここまでの理解は大丈夫でしょうか?

 

当ページの内容が、少しでもあなたが個人心理学・アドラーの教えを理解するのに役立てばうれしいです。
理解するのは簡単だけど、実践するには、あなたの『勇気』が試されるアドラーの教え。
私もあなたと一緒に少しづつ学びを深めながら、アドラーの教えを身につけていきたいなと思っています。

 

 

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