問題解決はどうやって学べば良いの??

あなたは『勉強』には2種類があることを知っていますか?
『えっ!?2種類?勉強は勉強でしょ?』とあなたは思うかもしれません。
勉強の2種類とは・・・
1種類は、『知識・技術』を習得するものです。
もう1種類は、『経営やマネジメント』などの実務において、『どうすれば上手くいくのか』を習得するものです。
『知識・技術』を習得するのは、本を読む・セミナーに参加するなどの方法で行うことが出来ます。
一方、『どうすれば上手くいくのか』を習得するにはどうすれば良いんでしょうか?
今回は、経営やマネジメントをはじめとする勉強の方法のフレームワークをご紹介します!
あなたが医療・介護分野において、管理者やリーダーとして働いているならば、
このフレームワークは必ず押さえておいて損はありません!
管理者・リーダーとして働いていると予期せぬ出来事や、新しい課題が次々と起こります。
そんな事態にも、このフレームワークと一緒に乗り切っていけるはずです!
ぜひ、参考にしてくださいね!
天才には及ばないが、秀才とは勝負できる・・・かも!?
知識の吸収のフレームワークは『ROIを意識して、知識を吸収する!』でしたが、
経営・マネジメントそれらを勉強するのは、知識の吸収と違うフレームワークを用います。
(※知識吸収のフレームワークは、別ページを参照して下さい!)
ずばり、経営・マネジメント学習のフレームワークとは・・・
『前例を学んで、上手くいったエッセンスを手に入れる!』です。
ビジネス(経営・マネジメント)において大切なのは、『0から1』を生み出すことではありません。
大切なのは、「1から100」を生み出すことです。
無の状態から何かを生み出すには、途方もない労力やイマジネーションが必要とされます。
一方、すでにあるものをヒントにそれをさらに発展させていくことの方が簡単にできます。
ビジネスとは自分たちの持っている資源を投資して、収益を生み出す活動なので、
「0から1」よりも「1から100」の方が投資効率が良いのです。
経営者の中には、
『0から1』を生み出すことを『天才の仕事』、『1から100』を生み出すことを『秀才の仕事』と定義されている方がいます。
私やあなたが目指すべきは、この秀才の仕事が出来るようになることです!

ちょっと極端ですが、私を含め、ほとんどの人は凡人だと思います!
でも、凡人であることを悲しむ必要はありません。
私たちには天才が生み出した『1』を発展させていく力や天才が上手くいったやり方を真似する能力が備わっているからです。
私は『天才にはなれないけど、秀才にならやり方一つで勝負できる!』と思っています。
これは、私が自分の能力に自信があるからではなく、『前例を徹底的に研究し、
上手くいった方程式を導き出すことが出来れば、秀才並みの結果を出すことができる』と考えているからです。
自分で考えないから、上手くいく!?
なので、医療・介護の現場で管理者・リーダーとして働くあなたがするべき勉強とは、
『自分が直面している課題・問題で成功した前例はないかな?』とリサーチすることです。
『やべー!えらい問題が起こった!』
『今、自分たちは難しい問題に直面している!!』と悩んで、
『もう、だめだ・・・(チーン)』と思考停止する前に、
『じゃぁ、どうすれば良い?誰かこの問題を上手く乗り越えた人っているのかな?』
と考えを進めて、前例のリサーチに全力をあげましょう!

前例はリサーチしていいけど、真似しちゃだめ!
経営・マネジメントなど現場の実務に置いて、問題に直面したら全力でリサーチする!
これは大切なことですが、一つ注意があります。
それは、『前例はリサーチしていいけど、真似しちゃだめ!』ということです。
例えば、あなたが『スタッフの接遇を改善させたい』というマネジメント上での課題を持っているとします。
リサーチをしたところ、『スタッフを接遇の研修に参加させてみたら、
そのスタッフを中心に接遇を良くしようという機運が高まり、全スタッフの接遇が向上した』という前例をみつけたとします。
この前例をみつけて、
『なるほど!研修に参加することがスタッフの接遇向上のカギなのね!』と考えて、
上手くいった前例の真似をしても、あなたも同じように上手くいく保証はありません。
それはなぜなのでしょうか?
なぜ前例は上手くいったのか?ロジックを抜き出そう!
あなたが成功した前例のやり方を取り入れても上手くいかない理由。
それは、あなたが前例の『やり方』を真似しているからです。
あなたが真似するべきは前例が上手くいった『理由(ロジック)』です。
何かが上手くいく背景には
1、『成功につながるロジックが生まれる・作られる』 2、『行動を起こす(=ロジックが働く)』 3、『ロジックに沿った結果(=成功)が生み出される』 |
という過程があります。
あなたが前例のやり方を真似するとき、2、『行動を起す(=ロジックが働く)』だけを取り入れていることになります。
行動の前提となるべき、1、『ロジックを生み出す』過程も真似できていないために、
このままでは3、『ロジックに沿った結果(=成功)が生み出す』にたどり着くことが出来ないのです。
先ほどの例で言えば、
『あるスタッフを研修にいかせたら、職場の接遇が向上した』という前例を見て、
『なぜこのケースは、上手くいったんだろう?』と考えてください。
一見すると、『研修に参加するのがいいのかも!?』と思ってしまいますが、
よーく頭を働かせて分析してみると、
『研修に行ったスタッフが影響力あるスタッフだったから、その学びが周囲に広がったのかも!』
『接遇を高めようという気運(社風)を生み出す働きかけが功を奏したのかも!』
などと様々なロジックの候補が見えきます。
一つ一つロジックを抽出できたら次は、
『ロジックを実際の行動に移すには、どんな方法をすればいいか』を考えていきましょう!
ロジック検証はしない or とことん抽出する
科学的な視点に立てば、抽出したロジックを一つずつ検証していけば良いのですが、
実務における課題解決では、検証作業を繰り返している暇はありません。
そこで抽出したロジック候補すべてに対して、行動を起こしていきましょう。
先ほどの例で言えば、
『職場で影響力のあるスタッフを優先して、接遇研修に参加せる』
『研修参加後に伝達研修を徹底する』
『職場で接遇向上のキャンペーンを行い、チームを組織する』
『研修参加スタッフをリーダーとし、そのスタッフをサポートできるスタッフを検討する』
などの抽出したロジックすべてに具体的行動策を設定し、全てを実行していくのです。
このやり方だと、『なにが良くて成功したのか?』と検証はできませんが、
『数うちゃ当たる』的に問題解決に結びつく可能性が高くなります。
ちなみに、この問題解決戦略を『(短期集中)大量行動』と呼びます。
『なにが原因で上手くいくか分からないけど、できること全部やってみようよ!』というノリです!
でも、このやり方は、『数うちゃ当たる』理論であり、やや大胆で強引な問題解決策です。
このやり方が、あなたの性に合わないなら、『徹底的にロジックを抽出する』方法もあります。
その方法は、『出来るだけ多くの前例をリサーチする』です!
成功した前例を集めて、各前例のロジックが重なる部分を探すのです。
1事例でなく、どの事例にも共通して言えるロジックは、単なるロジックではなく
『成功の方程式』であると言えます。
この『成功の方程式』を導き出すことが出来れば、先ほどの『数うちゃ当たる』戦略をとる必要はなくなります。

ただ、注意点として『成功の方程式』を導き出すことに魅力を感じる人は、
分析好きであることが多く、リサーチ&分析に熱中してしまう傾向があります。
『時間はかかったけど、方程式は導き出せた!・・・問題は何一つ解決してないけど』
にならないために、注意が必要です。
ちなみに、私は問題解決に向けて時間がない時は、『短期集中大量行動』戦略を取ります。
逆に、問題の緊急性が低い・問題解決の精度を高めたい時には、『徹底的にロジック抽出』戦略を取るようにしています。
あなたにはどちらの問題解決戦略が『しっくり』くるでしょうか?
ネタはパクってませんやん。システムをパクったんですやん
今回は、経営やマネジメントなどの実務における問題解決の『勉強方法』に関するフレームワークをご紹介しました。
今回のフレームワークをまとめると・・・
1、問題解決の勉強法は、『徹底的に前例をリサーチする』こと! 2、前例の『やり方』ではなく、『上手くいった理由(ロジック)』を真似しよう! 3、ロジックから『やるべき行動』を出来るだけ多く設定し、すべてを実施しよう! 4、前例を多く集めて、成功の方程式を導き出そう! |
となります。ここまでの理解はOKでしょうか?
昔、私が大好きだったお笑い芸人さんが、自分の成功の秘訣を語っているのを見ました。
その中で彼は『私は世に出るために、いろんな人をパクってきました』と告白しました。
私は、彼の言葉にとってもビックリしました。
『パクるって、誰かのネタを自分のものにしてきたってこと??』
彼は、素晴らしい話術でみんなを魅了する芸人さんなので、そんな風には見えません。
彼は、『このひとはスゴイ!』と思えた人にくっ付いていって、
『なぜこの人は面白いんだろう?スキをみてパクってやろう!』と観察していたそうです。
ある時、彼は『この人面白い!』と思って観察していたお笑い芸人仲間に、
『お前、パクるなよ!』と指摘されてしまいます。
芸人仲間に指摘された彼の返答は・・・
『いや、ネタはパクってませんやん。システムをパクったんですやん』でした。
つまり、彼は『ネタ』を真似していたわけではなく、『笑いが起こる仕組み(ロジック)』
を真似していたのです。
ネタを真似するのは倫理的に問題はありますが、その構造を真似するのはOKなのです。
しかも、見ている人には見かけの『ネタ』が違うので、その背景にある笑いの『仕組み』が一緒でも気づくことができません。
(彼に指摘した芸人さんもまた優秀なので、ネタの背景にある仕組みがパクられていると気づいたのです。
それはそれで、カッコいい!)
彼は、そんな風に『笑いが起こる仕組み(ロジック)』を様々な人からパクりながら、
唯一無二ともいえる話術を磨いていったのです。
彼の話を聞きながら『面白いなぁ』と思いました。
経営・マネジメントであっても、お笑いの仕事であっても、その基本は同じなのです。
『上手くいってる前例とそのロジックを徹底的にパクる!』なのです。
私は問題や課題に出くわすたびに『前例』を探すようにしていましたが、
彼の話を聞いて、『上手くいっているものがあれば、貪欲に仕組みを見出そう』とする姿勢が大切なのだと学びました。
あなたも、ぜひ、『あっ!これいいじゃん!』、『素敵!』と思えるものや成功事例があれば、
『なんで、こんなに成功できたわけ??』と背景にあるロジックを探るクセを付くて下さいね!
その習慣がつくと、今まで気づかなったことに気づけるようになりますよ!!

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