文系でも使える数学的思考テクニックについて

文系でも使える4つの数学的思考テクニック!

 

あなたは理系ですか?それとも文系ですか?

私は悲しくなるくらいに文系です!
数学に至っては、中学一年の2学期で意味不明になりました。
(その後、数学から逃げるような人生を送ってきました。)

中学・高校と数学コンプレックスに悩まされながら生きてきました。
『ううー!早く数学がない人生にたどり着きたい!』と本気で思ってたほどです!

そんな風に学生時代は自分が文系か、理系かをよく意識し、
数学が全くできないことをコンプレックスに思っていましたが、
働き出してみると、『あなたって、文系だよねー!』みたいな話題をしなくなり、一安心していました。

でも、安心したのもつかの間です!
現場の管理者・リーダーとして働いてみると、状況判断をする・決断を下す・部下に話をする等の場面において、
論理的に物事を捉え、考えることが求められることが多かったのです!

つまり、責任のある立場になればなるほど、
『数学的思考』を使わなくてはならないような場面に出くわすことが多くなるのです。

私は『数学的とか論理的とか大嫌いっ!!』と思い逃げ出したくなりましたが、
管理者として働く以上、弱音なんて吐いていられません・・・。

 

あなたが部下の立場だったら、
上司が『根拠はないんだけどぉ〜、なんかこうした方が良いような気がするんだよね!』
って感じで判断してたら、嫌ですもんね!?

やっぱり、『これは、〇〇だから□□のように判断するべきだと思う』のような形で、論理的に話して欲しいと思いますよね!

かと言って、『というわけだから、今日から数学的思考で仕事してくれ!よろしく!』と言われてても、
私のような文系人間にはなかなかできるものではありません!

そこで、今回は私のような『数学はゴキブリと同じくらい嫌いです』というバリバリの文系人間でも
仕事で使える『数学的思考テクニック』をいくつかご紹介したいと思います!

どのテクニックも数学ができる人なら、使っている小技かもしれません。

でも、私もあなたも方法さえ分かってしまえば、今日から仕事で利用することができるものばかりです!
あなたが『これは良いな!』と思えるものがあれば、ぜひ使ってみてくださいね!

これが文系でも使える数学的思考テクニックだ!

今回、ご紹介する数学的思考テクニックは以下の4つです!

1、ターゲットに伝わる『単位』を使おう

2、伝えたいことを公式化する

3、公式を因数分解して要素を考える

4、点数をつけて判断に客観性を持たせる

言葉だけ見ていると、『これ本当に数学的なの?』ってくらいのテクニックですよね!
実際に、文系の私でも使っているテクニックなので、とっても簡単です!

では、さっそく一つずつご紹介していきましょう!

数学的思考テクニック@ターゲットに伝わる『単位』を使おう

数学的思考テクニックの一つ目は、『伝える相手によって、単位を変える』です!

相手に伝わりやすい言葉を使って話すというのは、プレゼンテーションの必須テクニックです。

あなたが話し始める前に、話を伝えようとしている人が
『どんな人で、どんな言葉を使えば』理解がより深まるかということを、まず想定しなければならないのです!

そして、それは『単位』も同じです!
『その人にとって、1番伝わりやすい単位は何か』を考え、柔軟に単位を変換していくのです!

よくある例ですが、年配の方に音楽プレーヤーをプレゼントするとしましょう!

その人に『これは、操作が簡単だし容量が10GBあるんだよ!』と言っても、

年配の人には操作性が良いことが伝わっても、容量が良いことまでは伝わりません。

むしろ、『このプレーヤーには、2500曲の歌謡曲を入れられるんだよ!』と伝えてあげたほうが、

容量の大きさが伝わりやすいでしょう。
これは、『GB』を『曲』という単位に変換した例です。

 

私はリハビリをしていて利用者さんにリハビリの効果を伝えるときにも、このテクニックを使います。

例えば、『頑張って屋外歩行を自主練習しているけれど、長くは歩けないわ』と悩んでおられたら、

『確かに、距離は伸びていないですが、町内を歩くのに、以前は10分かかっていたのが、5分になってますよね!

しかも、練習後の疲労感が出なくなっているじゃないですか!』のように切り返します。

このようにすることで、『距離』という単位にだと練習効果が出ていないのですが、
それを『時間(速さ)』、『疲労感』という単位に置き換えてあげることで、
利用者さんが認知できていなかった練習効果を示してあげることが可能になるのです!

数学的思考テクニックA伝えたいことを公式化する

続いての数学的思考テクニックは、『伝えたいことを公式化する!』です。
このテクニックの簡単な例を挙げてみましょう!
たとえば、あなたが『人間関係を作るには、なにより人柄大切だよ』と言いたいとします。

この時、素直に『だから、人柄を大切にしろよ!』と部下や後輩に伝えても、
そこには何の感動もなく『へー』くらいの反応しか得られません。

でも、それを公式化して、
『人間関係の構築=接触頻度×人柄』のように示してみるとどうでしょうか。

この公式からは、
『人間関係を作るには、接触頻度が多いことが大切。でも!そこに人柄がなかったら効果はない。
さらに言えば、マイナスの人柄(印象)を相手に与えていれば、会うほどに相手は自分のことを嫌いになるんだ!』
ということまで読み取れます。

この公式を示した上で、部下や後輩に
『せっかく相手と会う機会を作るんだし、会うたびに相手の人からの信頼が深まっていけるように、
自分の人柄を大切にするんだよ!』と言ってあげると、内容は同じことを言っていても、説得力が違ってきます。

このように、『伝えたいことを公式化する』テクニックには、
あなたが伝えたいことをより明確に相手に伝えやすくする効果があるのです。

このテクニックは文系の人にでも比較的簡単に利用することができると思います。
あんまり難しい計算式は必要ないので、『+』、『−』、『×』、『÷』を駆使して、あなただけの公式を考えてみてくださいね!

 

ちなみに、いきなり公式を作るのが難しい場合には、ビジネス書の内容などを『公式化』する練習をすると良いです!
練習を通して、ビジネス書の理解を深めることができますし、
ビジネス書のエッセンスを人にも伝えやすくなるのでオススメです!

数学的思考テクニックB公式を因数分解して要素を考える

『伝えたいことを公式化する』テクニックはここで終わりません!

次に、数学的思考テクニックとして、『公式を因数分解して要素を考える』をご紹介しましょう!

因数分解とは・・・(数学嫌いの私が言うのも何ですが)、
ある数字(数式)を見て、その数字(数式)を構成する要素に分解することです
(よね!?全然自信がありません。なんせ中1の2学期以降は、数学の勉強してないんで)

つまり、『6』という数字を見たら、
『あー、これは2+4だな』とか
『いやいや、2×3だな』のように、より細かく分解することです。

この考え方は、先ほどの『伝えたい事を公式化する』に応用することが可能です!

ここでは、『顧客満足度を高めよう』と部下と話し合う場面を例にとってみましょう!
先ほど述べたように、

『頑張って顧客満足度を高めよう!(あなた)』、

『おー!(部下)』

だけでは、部下の心深くまでメッセージが届いていないので、効果はありません。

 

そこで、まずは、あなたの考えを公式にしてみましょう!

あなたの考えを公式にまとめると、

『お客様の満足度=サービスを受けての効果+感動+アフターフォロー』

のようになったとします。

このように公式化することで、単に『満足度を上げるぞ〜!』と意気込んでいた時よりも、

「サービスの効果を高めよう!」、

「お客様に感動してもらおう!」、

「アフターフォローを充実させよう!」

のように何をするべきかがより具体的になります。ここまでは、前述したとおりです。

次に一歩進んで、公式の各要素を『さらに細かく分解できないか?』と検討してみましょう!
(ここでは、分かりやすくするために『感動』のみに着目して解説しますね)

『感動』を要素で分解すると、

『感動=実際のサービス−期待していたサービス』と表現することができます。

つまり、人はサービスが『思っていたより上』なら感動し、『思ってた以下』なら失望するという事です。

このように『感動』の要素をさらに分解することで、自分達がするべきことが明確になり、
部下への指示もより具体性をもって指示することが出来るようになります。
この例だと・・・

『まずは、お客様がサービスにどんな期待をしているのかを把握しよう!』、

『サービスへの期待と実際のサービスに点数を付けてもらい、改善点を探ろう!』

『お客様がどのような経緯で”期待”を持つに至ったのか?口コミの経路を調べてみよう!』

のように、さまざまなアイデアも出てきやすくなります。

その上で部下に、『お客様へのサービス提供後に満足度を調査しよう!』のように指示すれば、
部下はよりあなたの指示の内容や目的を理解できるようになります。

『頑張って顧客満足度を高めよう!(あなた)』、

『おー!(部下)』

とやっていた時と比較すると、仕事のアウトプットの質が歴然の差となりますよ!

数学的思考テクニックC点数をつけて判断に客観性を持たせる

最後の数学的思考テクニックは、『点数をつけて客観性を持たせる』です!

通常、判断を下すときに私たちは、
それなりに考えを持ってはいるけれど、『これ!』といった根拠なしに判断を下したりします。

『今日の食後のデザートは・・・プリンにしようかな?アイスにしようかな?』
こんな判断だったら、別に根拠も必要ないかもしれません。

でも、『このプロジェクトに参加してもらうのは、Aさん、Bさんどちらがいいかな?』といった仕事に関する判断などは、
『なんとなく』という感覚で行うことはできません。
この場合だと、AさんもBさんもプロジェクトのメンバーとして魅力的ならば、
なおさら『なぜこの人をメンバーに選んだのか』という根拠をもって判断をしなければいけません。

こんな時に役立つのが、『点数をつける』という発想です。

その方法は以下の手順で行います。

1、点数をつける判断基準をいくつか用意する

2、各判断基準に優先順位をつけ、最優先は「×3」、2番は「×2」のようにボーナスを設定する。
      ※ボーナスの設定はあなたの自由にしてOK!

3、各判断基準に5点満点で点数をつけていく

4、点数にボーナスポイントを掛け合わせる

5、総合点を算出し、比較検討する

手順だけ説明されても、分かりにくいと思うので例を示しましょう!

先ほどの『プロジェクトメンバーをAさんとBさんのどちらにするか』問題を考えるとして、
今回はプロジェクトの性質から『専門知識』、『リーダーシップ』、『コミュニケーション能力』の3つを判断基準を抽出しました。

次に、判断基準の優先順位とボーナスの設定をします。これもプロジェクトの性質から、

『専門知識=×1』

『リーダーシップ=×3』

『コミュニケーション=×2』と設定します。

その後、Aさん、Bさんに3つの判断基準ごとに点数をつけます。

≪Aさん≫

『専門知識』5点→5×1=5

『リーダーシップ』2点→2×3=6

『コミュニケーション』2点→2×2=4

(合計)

5+6+4=15(点)

≪Bさん≫

『専門知識』2点→2×1=2

『リーダーシップ』5点→5×3=15

『コミュニケーション』1点→1×2=2

(合計)

2+15+2=19(点)

のようになりました。
この結果より、今回のプロジェクトのメンバーにはBさんが適任であると判断できそうです!

 

人の才能や得意不得意は凸凹なので、今回の『点数をつける』というテクニックを使わないと、

『Aさんは、専門知識が抜群なんだよなぁ!』、

『Bさんのリーダーシップは魅力的!でも、彼は同僚のフォローが苦手なタイプなんだよなぁ!』

とスタッフの持つ魅力や苦手分野を考慮しだすと、いつまでも結論を出せない状態になったりします。

また、この点数をつけるテクニックは、ボーナスを掛け算するところがポイントです。
通常なら、単に点数を足し算して終わってしまうからです。
今回のケースだと、単に足し算だけの2者比較だと、『Aさん=9点』、『Bさん=8点』でAさんに軍配が上がってしまいます。
これは、シンプルに表現すると、Aさんの方がBさにんよりも個人としての『能力』が高いことを示しています。

でも、大切なのは『能力』と『適正』の2つです
そのため、『適正』を評価に加えるためにボーナスを設定するのです
通常なら『AさんとBさんなら、Aさんの方が『能力』が高いし、Aさんにしようか!』と”なんとなく”意志決定してしまうところですが、ボーナスを掛け合わせることで、より客観的に適任者を選ぶことが出来るようになるのです。

このテクニックはどんな場面でも使えます。
今回の適任者の選定だけでなく、最良の戦術を決定する時や
『今の彼と別れるべき、このまま付き合うべき!?』なんて時にも幅広く応用することが出来るので、
ぜひ活用してくださいね!

 

私、涙が出ちゃう…だって文系だもん

今回は、誰でもすぐに使える数学的テクニックをいくつかご紹介しました。
今回ご紹介したテクニックを復習すると、

1、ターゲットに伝わる『単位』を使おう

2、伝えたいことを公式化する

3、公式を因数分解して要素を考える

4、点数をつけて判断に客観性を持たせる

の4つです!ここまでの理解はOKでしょうか?



どれも使い方さえわかれば、文系の人でも簡単に使えるテクニックばかりです。

当ページの冒頭でも述べましたが、管理・リーダーとして活躍している人を見ていると、
みんな的確な状況判断や決断が出来る人が多く、
意識・無意識にかかわらず論理的思考を基本的なスキルとして持っておられる方が多いと感じます。

そのため、あなたも私も、管理者・リーダーとしてより高みを目指すならば、
ここで紹介した数学的思考テクニックで満足せずに、『論理的思考』を手に入れることが必要となります。

当サイトの別ページにて『初心者のための論理的思考』をテーマに、
論知的思考の習得方法をご紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね!

当サイトで紹介している数学的思考テクニックと論理的思考の習得方法があなたの役に立てればうれしく思います!

 
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