いかにして完成度の高い文章を作るのかについて

どうやって完成度の高い文章を作るか

私はコピーライティングに限らず、業務の中で文章を書くことが多いのですが、
その中でよく陥ってしまう心理状態に『おお!これはいい文書が書けた!』というものがあります。

あなたが文章を書く頻度がどれくらいあるか分かりませんが、この心理状態を経験したことがある方も多いと思います。

そして、その心理状態と必ずセットになってやってくるのが、時間を置いて文章を見返した時に、
「な、な!なんだこの分かりにくくて、読みにくい文章は!?」とショックを受ける経験です。

私自身、
『てにをはがなってない・・・!』
『話の論理が飛びまくっていて、わかりにくい・・・!』
『妙におネェっぽい文章になっている・・・!?』
そんな経験は数え切れないほどあります。

そんな経験を数多くして、『次こそは完成度の高い文章を書いてやる!』と心に誓いますが、
後で見返してみるとやっぱり上手く書けておらず、自分の無能さにガッカリしてしまう自分がいます。

この『自己満足→落ち込む→再起を誓う→落ち込む・・・』の流れは文章を書く人は、誰しもが経験することです。
でも、出来ることなら、『こんな終わらない連鎖なんて経験したくない!』というのが本音だと思います。

では、コピーライティングをはじめとする文章を書く作業において、
この『自信があったのに読み返してみたらダメな文章だった』問題はどのように捉えられているのでしょうか?

今回は、ライティング分野において、『完成度の高い文章を書くにはどうすれば良いのか!?』に関して、
どのように考えられているかについてのフレームワークをご紹介したいと思います。

私はこれから紹介するフレームワークを知って、だいぶ救われました。
もし、あなたが以前の私のように文章を書くことに心理的な負担を感じているのなら、参考にしてもらえると嬉しいです!

基本は70%の完成度でOK

『自信があったのに読み返してみたらダメな文章だった』問題に対するライティング業界の答えは明確です。

それは・・・
『はじめから上手く書けるわけないじゃん!』です。

だから、『ううっ!聞いてください。完成度の高い文書が書けないんですよ・・・』なんて言おうもんなら、
『君、何言ってるの!?自分のことどんだけ天才だと思ってるんだよ?』と笑われてしますのがオチです。

ライティングの世界では、
『はじめから完成度の高い文章が書けるわけないじゃん。書き終わった後の修正作業で完成度を高めるんだよ!』
と考えます。

 

ライティングの素人である私たち医療・介護従事者は、『一発でいい文章を書こう』としていますが、
ライティング業界の人は、『修正を繰り返して完成度を高める』ことに重きを置いています。

つまり、私たちが『よし!書くぞ!!』と意気込んでいるのに対して、
ライターの方は『はじめは7割程度の完成度でいいから、まずはパーっと全体を書いちゃおう』
リラックして文章を書き始めていると言うことも出来るでしょう。

ここから先は感覚的な話なので、言葉にして伝えることが難しいのですが、
リラックスして何の気負いもなく文章を書き始めると、肩肘張っていた頃と比較して、
かなりスイスイと文章を書くことができるようになります。
表現として良ていかどうか分かりませんが、
『どうせ上手くは書けないんだし、思うままに書いてみよー!』という精神状態になれるんです。

この精神状態になると、
『あれ!?さっきまで何書くか迷ってたのに・・・どうしたの私!?言葉が・文章があふれ出してくるじゃない!!』
という状態になります。
これは、リラックスしてストレスのない状態で作業に当たることができたために、
スポーツでいうところの『フロー』や『ゾーン』という状態になることができたために起こる現象です。

ある時、ビジネス書の作家さんが話をされていたのですが、
その方は、先ほど説明したようなリラックスしてストレスのない状態で文章を書いていると、
書いている文章を自分で読みながら、
『へぇ〜!これは面白いなぁ』とか『あ〜!ここのところ大切だよなぁ』と感じるそうです。
その方の表現をそのまま使うと、『文章を書いているというより、読んでいる感覚』なのだそうです。

『フロー』や『ゾーン』の状態で文章を書いていると、あなたも同じ感覚になることができます。
書きながら読んでいて、『面白い!』と自分自身の文章を楽しめるようになります。
逆に言えば、あなたが『読んでいる人』の感覚になれず、
『書いている人』の立場のままでパソコンと向き合っているのだとしたら、
あなたはいつまでたっても言葉や文章が溢れてくるようにはならないのです。

逆説的な感じではありますが、『上手く書こうとしない』から、『上手く書ける』と言うこともできます。

ここまで読んでもらうと、あなたは
『理屈は分かったけど、フローやゾーンにどうやって入ればいいの?やり方が分からない!』
と思われているかもしれません。
実際、私も初めてこのフレームワークを教えてもらったとき、同じ疑問を持っていました。

私の場合、次の合言葉を教えてもらうことで、徐々にではありますがフローやゾーンに入る感覚を覚えていきました。

その合言葉とは・・・

『さぁ、私の中の大いなる存在よ。私に代わって文章を書きたまえ!』です。

 

あっ!今、あなた『なんだよ!オカルトかよ!?』って思いました?
『大いなる何か』みたいな言葉を使うので誤解されてしまいますが、安心してください!
全然オカルトやスピリチャルなものではありません。
※逆にスピリチャル的に考えたほうが受け入れやすい方は、そうだと思ってもらっても構いません!

ここで大切なことは、自分でない何か(誰か)に書き手を委ねる宣言をすることで、
あなたが読み手の立場になれることです。

コツとしては、自分を超えた存在が自分を通じて文章を書くのを楽しむことです。
あえて、『へぇー!』とか『ほうほう!』のように感心して、書きながら読んでみて下さい。
徐々にではありますが、書いてるのは自分なんだけど、自分は読み手の立場でもある
という感覚を掴めるようになってくると思います。

長ければ良いってもんじゃない!

さて、次はいよいよ修正作業に入りましょう!
『文章を書く』こと自体は、完成度はそこそこで良いという気楽な気持ちで取り組むことが大切でしたが、
『修正作業』は文章の完成度を高めるための大切なステップなので、気を抜くことはできません!

コピーライティングにおける文章を見直すフレームワークは、
『大切なことは繰り返し、それ以外はシンプルに』です。

フローやゾーンの状態になって書いた文章を読んで見ると、話の流れや筋(すじ)は面白いのですが、
なんだか文章が長ったらしく感じることがあります。
そんな時は、バッサバッサと入らない文章や文字を切り捨てて、文章のスリム化を図りましょう!

やってみると分かるのですが、バッサバッサと切り捨てようと思っても、
自分から生まれた言葉や文章を削ぎ落としていくのは、愛着もあって難しいものです。

しかし、文章の価値は『あなたがどれだけ愛着を持っているか』ではなく、
『読者にとってどれだけ読みやすいか』で決まります。
そのため、文章に愛着を感じている『書き手』の立場から離れて、
文章の修正作業においても『読み手』の視点に立つことが大切なです。

『大切なことは繰り返し、それ以外はシンプルに』
このフレームワークを頭に置きながら、添削作業を進めてみてくださいね!

ちなみに、私の経験だと『どこか不要なポイントはあるかな?あったら添削しよ〜!』と思っていると、
なかなか添削するべきポイントは見つかってきません。
それよりも、『この文章全体を1/3にするにはどうすれば良いか?』と考えたほうが、
よりクリエイティブに添削作業に取り組むことができます。

 

あなたが『修正って言われても、どこを修正して良いのか見当がつかない』という状況なら、
ぜひこの質問を自分に投げかけてみて下さい!

では、次に修正の際に意識しておくべきポイントをいくつか挙げてみましょう!

人に見てもらおう!

修正において大切なことは、いかに『読み手の立場』になって作業をすることができるかです。
でも、それが案外難しかったりします。

そんな時、一番手っ取り早いのが・・・
『自分以外の人に文章を読んでもらう』です。

人は批判が大好きです(笑)
なので、どんどん文章に対して意見を言ってもらいましょう。
あなたの上司に添削作業を依頼すれば、あなたと上下関係があるので、遠慮なく様々な意見をくれることでしょう。

でも、いつでも上司に頼れるわけではありません。
友人や家族に文章を見てもらうこともあるでしょう。
そんな時は、相手の人があなたに遠慮して意見を控えめにするかもしれないことを考慮して
『これ、私の知り合いが書いた文章で、私に添削して欲しいって依頼されたんだけど・・・。
あなたの意見も聞いてみたいから、読んで意見をくれない?』
と言ってから見てもらうと良いですよ!

ちなみに、私がこの方法で友達に文章の添削をしてもらった時、友人は文章を酷評して、
『こりゃ、全然文章力がないな。お前だから言うけど、これ書いた奴は才能ないんじゃない?』と言っていました。
私は、溢れ出しそうな涙を友人に悟られないようにすることで精一杯でした(泣)

 

あなたも、もしかしたら同じ経験をするかもしれませんので、
覚悟を決めてから友人や家族に文章の添削を依頼してくださいね!

時間をおいて、離れてみよう

『読み手』の立場に立って、自分の文章を客観的に見直す別の方法として、
『時間をおいて読み返してみる』というものがあります。

これはテクニックとは言えないくらいの手法ですが、意外と効果があります。

文章を書き上げた直後は『よっしゃー!出来たー!!』と自分自身がヒートアップしているので、
『客観的』に文章を読み返すことが出来ません。

読み返してみても、サササーっと読みすすんでしまいます。
『じっくり読まなくても、何が書いてあるかは分かってるよ!だって書いたの私だし!』状態なので、
読み返しが雑になるのです。

くどいようですが、『何が書いてあるか』はもちろん大切ですが、
『読み手にとって読みやすい文章になっているか』が重要なのです。
そもそも、読み手にとって読みやすい文章でなければ、読んでもらうことすらできません。

そこで、一旦、文章から心身ともに時間と距離を取り、あたらめて客観的な目で文章を読み返してみるのです。
先ほどはヒートアップしてちゃんと見れなかった文章も、時間をおいて向き合えば、
様々なことに気づくことが出来るようになります。
私は、『あの時は一人盛りあがって、あんなに熱くなっちゃって・・・ちょっと恥ずかしい』と思うことがしばしばあります(汗)

また、この時間をおいて修正をするテクニックは、何度か行うとより効果的です。

私は、文章の修正作業は、彫刻に似ていると考えています。
彫刻家は一度、作品に手を入れたら、それで終わりではありません。
何度もなんども時間をかけて、少しずつ完成度を高めていきます。

あなたも、文章を修正するとき、時間の許す範囲で
『修正→時間を空ける→修正→時間を空ける』を何度か繰り返してみてくださいね!

書き出しはお気楽に!修正は真剣に!

今回は、完成度の高い文章を作るにはどうすれば良いのかについてのフレームワークをご紹介しました。

文章を書く時も、書いた文章を修正する時も、どちらの場合でも『読み手』の立場に立って、
作業に当たることが完成度の高い文章を作るキーポイントになります。

私は、この『読み手』も立場に立つために大切なのが、あなたの精神状態だと思っています。
文章を書く時は、出来るだけリラックスして気負わずに、『お気楽〜』に作業を進め、
文章を修正する時は、出来るだけ客観的に、『真剣』に作業に当たってください。
文章を書く時の自分の精神状態に気を配るだけで、今までと違ったパフォーマンスが発揮できるようになりますよ!

 
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