キャッチコピーの作成:書く『内容』を検討する

キャッチコピーを作成する前段階として、
『ターゲットを決める方法』、『ターゲットの心理的な状態を推し量る方法』を当サイトの別ページにてご紹介しました。
これら2つは、コピーを書く上でターゲットの『外面』と『内面』を検討・リサーチする方法にあたります。
結構手間がかかる作業なので、『早くキャッチコピーを書きたいよ!』と思っている方には、
まどろっこしい感覚になるかもしれませんが、
コピーライティングを学ぶ目的は、『お客様の心に響く言葉を生み出すこと』であり、
『素早くライティング作業を終わらすこと』ではありません。
手を抜かずにこの検証・リサーチを実行しましょう!
さて、ここまでの下準備ができたなら、
初めてキャッチコピーの『内容』を検討することができるようになります。
そこで、今回はキャッチコピーの『内容』をどうやって検討していくのかについて、ご紹介します。
この段階を経れば、キャッチコピー完成はすぐそこです!頑張って行きましょう!
ターゲットの内面・外面を理解できたなら・・・
キャッチコピーの目的(役割)は、
『ターゲットの興味・関心を刺激し、続きの文章を読んでもらうこと』です。
この役割を果たすため戦略として、キャッチコピーでは、ターゲットの欲求(「痛みの解決」や「快楽を得る」)に働きかけて、
『あなたが抱えている欲求は、私たちが解決することができます!』と呼びかけます。
ターゲットにこのメッセージが届いて、
『んん!?この文章を読み進めれば、私が欲しかったものが、ここにはあるかも!?』と
『期待』を持ってもらうことができれば、キャッチコピーは役割を果たしたことになるのです。
では、どうやってターゲットの要求を刺激すれば良いのでしょうか?
方法は簡単です。
商品やサービスを購入してもらうことで、
『あなたの生活・人生がどう変わるのか』、『あなたの未来がどう変わるのか』
をキャッチコピーの中で教えてあげるのです。
たとえば、
『1日5分のフェイシャルケアで、2週間後には、たまご肌に!』
『ニキビケアに3ステップもいりません!洗顔料はこれ1本!』
『1か月500円以内でニキビ予防が出来るって本当ですか?』
などのキャッチコピーが例として挙げることが出来るでしょう。
(例の上手い下手は、受け流してくださいね(汗))

※
この『商品を手に入れることで、手に入る未来』や『商品からもたらされる恩恵』のことを、
マーケティング用語で『ベネフィット』と言います!
ベネフィットはライティングやマーケティングでは頻出する用語なので、覚えておくと便利ですよ!
他のページで紹介した『ターゲットを決める』、『ターゲットの心理的な状態を推し量る』を実行された方なら、
ターゲットが『どんな生活』をしていて、『どんな価値観』を持っていて、『どんなライフスタイル』を送りたいと考えてて、
『どれくらい自由なお金』があるかのイメージが付いているはずです。
ターゲットの顔を思い浮かべ、生活・感情・悩みなどを感じながらベネフィットを書き出してみましょう!
逆にいえば、『ターゲットを決める』、『ターゲットの心理的な状態を推し量る』の段階を踏まえていなければ、
ターゲットの『外面』・『内面』が把握できていないために、ベネフィットを思いつくことができないと思います。
もし、『ベネフィット・・・なかなか思いつかないなぁ・・・』と感じたら、
ターゲットについて『徹底的』に検討するプロセスが甘い可能性もありますので、再確認してみてくださいね!
私が聞いた話では、コピーライティングのプロはベネフィットを100個書きだして、
その中から自他の意見を取り入れながら、もっとも優れたキャッチコピーを選び出すそうです。
あなたや私には、そんな芸当は難しいかもしれませんが、せめて10〜20くらいは考えてみましょう!
また、こういったアイデア出しは、一人よりも何人かのスタッフとブレインストリーミングをしながらやった方が、
ワイワイと楽しく作業をすることが出来るので、行き詰ったら仲間に声かけて作業に参加してもらうのも手だと思います!
ターゲットの中でも『特に』メッセージを書くべき相手とは
ターゲットを思い浮かべながら、ベネフィットを書き出すときに注意する点があります。
それは、同じターゲットの中にも3種類いると認識することです。
どういうことかというと、
たとえば、ニキビケアに興味がある女子高生がターゲットだとして、
『ニキビケアに興味あり』×『女子高生』という属性は同じであっても、その中には
『今すぐ必要なの!』、 『欲しいけど・・・、買おうかな(どうしようかな)・・・。』、 『興味はあるけど・・・買わないかな・・・。』 |
の3種類が混合しているのです。
この時、あなたはキャッチコピーを、『今すぐ必要なの!』という人に向けて書くようにしてください!
なぜなら、
『商品の売り上げの8割は『今すぐ必要なの!』という全体の2割のお客様から生まれる』
とコピーライティングの世界では考えられているからです。(※この2:8の法則をパレートの法則と言います。)
この法則に則って、全体の中では少数派であっても、
売り上げの大部分を占めている『今すぐ必要!』というターゲットにのみ働きかけた方が、
コピーライティングの効果が高いのです。
また、『お悩み中』、『興味のみ』のターゲットを文章の力だけで、
『じゃあ、購入してみようかな!』という精神状態まで「心」を動かそうとするのは、かなり難しい作業だと言えます。
仮に、苦労してそこに働きかけても、全体の2割程度の売り上げしか生み出さないのであれば、
『お悩み中』と『興味のみ』をコピーライティングの対象にする必要性が低いのです。

絞って絞って、やっと心に響く
コピーライティングに限らず、マーケティングにおいても、
メッセージを発信するならば、『ターゲットを絞りなさい』と指導されます。
なぜならば、万人受けする表現は誰の心にも響かないからです。
むしろ、ある特定の人の心にしか響かないような表現の方が、攻撃力が強いのです。
これは、誰でも『美味しい』と言われるジャンクフードよりも、
味の分かる大人の人にしか支持されない小料理店の方が
熱烈に支持されたりするのと同じ原理だと思います。
「ニキビケアに悩む女子高生のみなさ〜ん!」と呼びかけるよりも
『毎日手順の多いニキビケアが煩わしくて、できれば毎月の洗顔料が500円以内に抑えられたらいいのに!
そんな思いを持つ女子高生のあなた!』と呼びかけた方が、振り向く人は少なくても、
呼びかけにドンピシャな人は『えっ!?私のこと!?』と心を揺さぶられてしまいます。
ベネフィットを書く際にも、この『ターゲットの絞り』は十分だろうかというポイントを覚えておいてくださいね!
今回は、キャッチコピーの『内容』を検討するためのフレームワークをいくつかご紹介しました。
ここで紹介したフレームワークを用いて、お客様の心を揺さぶるようなベネフィットを作成してくださいね!
先にも述べましたが、あまりにもベネフィットが思い浮かばない時は、ターゲット像についての検討が甘い可能性があります。
そんな時は、ふと立ち止まりターゲットの『外面』・『内面』を再検討してみてください!
当サイトでは、ターゲットの『外面』・『内面』を検討する方法・フレームワークも紹介しているので、
興味がある方は、ぜひ見てみてくださいね!

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