教えて!西野亮廣の頭の中

個人で責任がとれない挑戦は「挑戦」とは呼ばない。

※このページは、【2018年3月10日】に西野亮廣さんのオンラインサロン(西野亮廣エンタメ研究所)内にて、
西野亮廣さんが投稿・発言された内容を一部修正し、図解を加えたものです。

 

 

これは、2017年のオンラインサロンで散々議論したんだけれど、
とにもかくにも、これだけ(日本トップクラスの)「やっちゃえ!やっちゃえー!」の僕が、
イベントの主催だけは慎重で、とくに、イベント運営初心者の方が1000人規模の僕の講演会をやろうとすると、
「やめておいた方がいい」と返している。

 

なんで1000人規模の講演会を主催しちゃダメなの??

 

素人による1000人(以上)規模のイベント開催は、無免許ドライバーが一般道でF-1を運転するようなもので、
ドライバー本人以外にも、協力したスタッフや、沿道に観に来た人などなど…たくさんの死者が出てしまう。

 

そんなとき、往々にして素人主催者さんは「挑戦」という言葉を使って、己の活動を美化するのだけれど、
個人で責任がとれない挑戦は「挑戦」とは呼ばない。

 

僕がエンタメのことに関して発動する「やめておけ」は経験則なので、
お父ちゃんやお母ちゃんが、夢を追いかけようとする息子に放つ「やめておけ」とはワケが違う。

 

 

僕は自分の講演会の開催権利をクラウドファンディングのリターンで出している。
当然、コスト設計はしていて、余計なことにコストをかけなければ、一般的なチケット代で、200人も呼べばクロが出るようにしている。

 

 

ところが、中に「せっかく西野を呼ぶのだったら!」というバイアスがかかる人がいて、
どれだけ「やめた方がいい」と言っても、扱いもできない1000人〜2000人規模の会場を押さえてしまう人がいる。

 

マズイことに、そういう人に限って、「足し算」をしがちで、僕のトーク以外に、
いろんな企画や、別のゲストを複数差し込んで、イベントの満足度を下げてしまう。
ついでに言うと、集客も手放してしまう。

 

「そんな企画をするぐらいなら、西野の話をもっと聞かせろよ」
だったり、

 

「西野の出番が少なくなるのだったら、今回はパスして、また別である、西野が単独で1時間半喋るイベントに行こう」
だったり。

 

時間は有限(一般的なイベントなら、せいぜい2時間)なので、「足し算」は多くのものを削ってしまう。

 

 

 

これ、お客さん目線で考えたら、何も難しいことじゃなくて、
「落合陽一さんが出ると聞いたからイベントに参加したのに、蓋を開けてみれば、落合さんの出番時間は30分で、
あと1時間半は素人主催者さんによるゲームコーナーだった…。もう二度と、この人が主催するイベントには行かない」
みたいなのが一番ツラいじゃない?

 

 

お客さんを喜ばせる斬新なアイデアは積極的に取り入れても良い??

 

初めてイベントを主催するとなると、自分でも分かっていたこんな簡単な道理が綺麗サッパリ抜け落ちてしまうことがある。
これは何においても言えることだけれど、絶対に踏まえておいた方がいいのは、

 

「自分が出したアイデアは何も新しくない。
思いついたアイデアが世の中にないのだとしたら、そこには『ない理由』がある」

 

ということ。

 

イベントの場合でいうと、ほとんどの人が試して、良い結果が出なくて、
「ああ、これは辞めておいた方がいいな」とすでに捨てられたアイデアを、
素人主催者さんは「誰もやっていないアイデア見つけたぁ!」みたいな感じで拾ってしまう。

 

これはもう知っていれば解決する問題なので、イベントをやるならイベントを勉強した方がいい。

 

実は今夜のイベントも少し怪しいと思っていて(講演会のリターンだが、僕のトークは45分らしい)、
何度か「その規模の会場でやるのはやめた方がいい」という話をさせてもらったんだけれど、
それでも止まらなくて、とはいえ、最終的な判断は主催者さんにあるので、とりあえず僕は与えられたところをキッチリとやる。

 

皆で勉強していきたい

 

 

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