身体優位感覚概要

あなたの優位感覚は何か?:身体感覚優位

 

人が情報を知覚する際に、
人それぞれに得意とする感覚があります。

その得意とする感覚を『優位感覚』と呼びます。

優位感覚には、

視覚情報の処理を得意とする『視覚優位』
聴覚情報の処理を得意とする『聴覚優位』
身体感覚情報の処理を得意とする『身体感覚優位』

の3種類があります。

今回は、その中でも『身体感覚優位』について説明します。

比較的、視覚優位な人や聴覚優位な人の感覚はイメージしやすいですが、
身体感覚優位の人の感覚は、把握しにくいかもしれません。

身体感覚優位の人が情報を認知し、表現する過程を学んで
その人に適したコミュニケーションが取れるようになりましょう!

身体感覚優位な人の特徴

身体感覚優位な人について説明します。

身体感覚優位な人は、
『自分の感覚を大切に受け止めてから、表現する』
という特徴があります。

感覚を大切に受け止めることに時間を使うために、
ゆったりとしたテンポでのコミュニケーションになりやすく
返答も遅くなりやすい傾向があります。

また、表現方法の特徴として、
『自分の感覚を大切にした表現』を多く使います

身体感覚優位な人が使う表現として

<身体的な表現を好んで用いる>
・感じる

・やわらかい、固い、ユルユル、ガチガチ

・まったり、のんびり、リラックス

・あたたかい、つめたい

・ギュッ、グッ(身体の動きを表す表現)

などの言葉を用いることが多いです。

私は、視覚優位なタイプの人間なのですが、
身体感覚優位な人とのコミュニケーションをする際には、しばしば困惑することが多いです。

視覚優位な私のコミュニケーションの特徴は、
早口に話し、テンポよく会話を進めたいと思っていますが、
身体感覚優位な人は自分の感覚を大切にし、ゆっくりと話します。
そのため、まず会話のテンポが噛み合わずヤキモキします。

さらに、お互いに表現方法が全然違うので、私の困惑は加速します。
視覚優位な私は、目の前に絵やイメージがあるかのように
ジェスチャーを使い、時には紙に図解して説明します。

しかし、身体感覚優位な人は、感覚的な表現を多用します。
「この時に、ギュッとなるんですよ」
「俺が思うに、あの場面はガッと掴んでおいて、その後にキュッと離せばよかったのに」
のような感じです。

私は、『ギュッ』も『ガッ』も『キュッ』も視覚的にイメージできないので
頭の中に「??」がたくさん浮かぶことになるのです。

 

身体感覚優位な人と話すときには

身体感覚優位な人と話すときには、その人が感じている
『身体感覚』が共有できていない・理解できないと感じた時には
都度確認して、お互いのイメージが同じになるようにする必要があります。

たとえば、理学療法士がストレッチのやり方を他職種に指導する場面で、
身体感覚優位な人は、
「ストレッチしていったら、グッと抵抗感が出てくるから、痛くない範囲でグーっとさらに伸ばしてほしい」
のような表現をします。
(※やや誇張しています。おそらくは、もっとわかりやすく指導してくれるはずです!)

身体感覚を表現してくれているので、指導されて分かりやすい反面、
情報の正確さに欠けてしまうので、適宜、確認して情報を補うようにすると良いです。

たとえば、この例で言えば

「抵抗感が出てくるのは、脚の角度が何度くらいの時ですか?」
「痛みのない範囲とは、なにを基準にすればいいですか?」

などのように質問して、ミスコミュニケーションを防ぐようにしてください。

では、逆に身体感覚優位な人にこちらが情報を伝える時や
業務上の指導を行う際の注意点は何でしょうか?

身体感覚優位な人は、受け取る身体感覚を大切にします。
私は、その特徴を活かして、身体感覚情報を多く伝えるようにしています。

身体感覚情報を伝える時の工夫としては、
触ったり、体感できるものは実際に体験してもらうようにします。

たとえば、後輩を指導する際に、
口頭での伝達では理解が出来ていないのではないかと感じると、

「じゃあ、実際に一緒にやってみようか」とか

一回やってみてから、分からないところをもう一回聞いてくれる?」

などのように伝達します。

すると、相手は一度伝達された内容を『身体感覚情報』に翻訳することが出来るので
理解が進み、私と共通のイメージを共有することも安易になりやすいと考えます。

最後に、優位感覚が分かれば、
あなたの学習方法をそれに合わせて変化させることで、
あなたの学習がより効率的になることも覚えておくと良いと思います。

視覚優位な人なら、読書や資料の閲覧を通じて
聴覚優位な人なら、人との会話や交流を通じて
身体感覚優位な人なら、実際の体験を通じて
学びを加速させるのです。

悲惨なのは、あなたを指導してくれる人が、あなたと優位感覚が違う場合です。

たとえば、身体感覚優位なあなたに、上司が
「より専門性を高めるために、たくさんの本を読みなさい!」と指導したとします。
これは視覚優位な人には有効ですが、あなたに有効とは限りません。

この場合だと、
「まずは、どんどん経験を積んでみなさい触って感じながら勉強するんだ。そのうえで本も読みなさい」
と言われた方が学習が加速します。

あなたの指導者が、あなたと優位感覚が違うかもしれない可能性も考慮して
アドバイスを聞くようにすると良いでしょう。

今回は身体感覚優位なタイプについて説明しました。
身体感覚優位な人の特徴や会話のコツをつかんで頂けたでしょうか?
当サイトでは、その他の『視覚優位』『聴覚優位』なタイプに関しても説明しています。
そちらも参考にして、優位感覚の概要をぜひ掴んでくださいね!

 
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