脳科学とスコトーマについて

脳は焦点を当てたものだけを感じる

 

「せっかく髪を切ったのに、彼氏が気づいてくれない!」

「鏡を見たら、なんだか老けた気がする!いつの間に!?」

こんな経験をしたり、聞いたりしたことはありませんか?
「髪を切ったのを気づかないのは、男性が鈍感だからだ!」
「老け込むときは、急に老け込むから要注意!」

などといわれますが、実はこれには原因やメカニズムがあります。

今回は、コミュニケーションスキルを身に付ける前提知識として重要な
脳の特性であるスコトーマ(心理的盲点)についてご紹介します。

脳は焦点を当てたものだけしか感じられない!?

人間は認識をしていないだけで、実は、毎瞬数十億ともいわれる情報を
五感を通じて受け取っています。

しかし、これらの情報をすべて認識し処理するのは処理能力が追い付きませんし、
なにより毎瞬数十億の情報を処理していては、脳があっという間に疲弊してしまいます。

そこで脳は・・・
『五感を通じて全ての情報を感じ取りはするけれど、認識するのは自分にとって重要なことだけ』
という戦略をとります。

言い換えるならば、100%の現実の中から
「私は、これとこれと・・・これを選択して切り取って、認識します」
「それ以外のことは感じているけど、認識しません」と始めから決めているということです。


このとき、「認識しない」と決めた情報は、
「感じているけど感じられない。見えているけど、見えない 」という状態になります。
この状態のことを『スコトーマ』(心理的盲点)と呼びます。

そして、「何が自分にとって大切な情報か」という情報を取捨選択するフィルターは、
個人個人によって違います。

そのため、同じ体験を共有しても、人によって見えているもの・感じているものが違ってきます。

たとえば、部屋で食事をしている場面を切り取ってみましょう。

「食事は彩りが大切だ」と感じている人は、視覚情報を中心にして情報を取り入れます。
逆に「食事は味と匂いが大切だ」と考えている人は、味覚・嗅覚情報を中心にして情報を取り入れます。


脳は怠けるのが得意!?

脳はスコトーマを設定する戦略をとることで、必要最低限の情報のみを選択して
情報処理しているということが理解できたでしょうか。

では、脳は選択せず削除した情報をどうやって補っているのでしょうか?

答えは『昔の記憶にたよって情報を組立てている』です。

つまり、脳は・・・
今回、スコトーマの空いているところから取り入れた情報と
以前に情報収集した過去の記憶をパーツとして組み合わせて
世界を認識しているのです。

冒頭でお話しした
「彼氏が髪を切ったのを気づいてくれない」のも、「なんだか急に老け込んだ」のも
すべて、これで説明できます。

つまり、『それらの情報に対してスコトーマがかかっていたため、脳が情報収集をしておらず、
過去の記憶にたよって現実を認識した「気」になっていたので、変化を認知することが出来なかった』ということです。

言い換えるならば、脳が「楽をしている」状態であるといえます。
実際に脳科学者の中には「脳は怠けるのが得意」であると表現される方もいるほどです。

今回は脳の特性・戦略であるスコトーマについて説明しました。

あなたが、自分にはスコトーマがかかっていると認識し、
スコトーマを外すことで、今まで考えることもできなかったような新しい視点で
世界を見ることが出来るようになると、素敵だと思います。

あなたが新しい枠組みで世界を認知することが出来るように、
あなたが新しい観点から世界を俯瞰することが出来るように、
このポータルサイトで紹介しているフレームワークをたくさん吸収してもらいたいなと思っています。

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